マルチリンガルになることのメリットと有名人の紹介

バイリンガルやトリリンガルといった言葉を聞いたことがある人もいると思います。

それぞれ“2ヵ国語を話せる人”、“3ヵ国語を話せる人”という意味ですが、当サイトの基本コンセプトは多言語(マルチリンガル)です。

つまり、母国語の垣根を超えてしまえば、取り込める外国語の数には限りがないという立場をとっています。

ここでは、僕自身が実際にマルチリンガルになることによって得たメリットについて書いています。

おまけで、多言語を話せるこの分野の先駆者についても、その著作と共に紹介しているので、ぜひ見てみてください。

目次

・メリット① 毎日が新たな発見の連続

・メリット② 映画の楽しみ方にも幅が出る

・メリット③ 音楽の才能が開花するかも?

・【おまけ】マルチリンガルの有名人を紹介

・マルチリンガルになるとメリットがいっぱい

1. メリット① 毎日が新たな発見の連続

僕は現在、多言語ブログの10か国語を中心に、60か国語以上に触れる生活を日常的に送っていますが、毎日が新たな発見の連続で決して飽きることがありません。

例えば先日、インドネシア語の音声を聴いていた時のこと、オランダ語、ポルトガル語、アラビア語に似た単語が耳に飛び込んできたことに気付きました。

インドネシア語の”kamar”(部屋)と”wortel”(人参)は、オランダ語の”kamer”と”wortel”に酷似していますし、”garpu”(フォーク)と”gereja”(教会)はポルトガル語の”garfo”と”igreja”を連想させます。また、”umur”(年齢)、”waktu”(時間)という単語はアラビア語起源だということがすぐに分かりました。

インドネシアでは1602年、オランダ東インド会社がジャワ島に進出し、1949年12月にインドネシア独立戦争が終結するまで、オランダによる長い植民地支配が続きました。また、ティモール島では16世紀初頭からポルトガルが植民地行政を開始しました。そして、インドネシアにおいてもアラブ諸国においても、人口の大半はイスラム教徒ですから、文化的な交流が盛んであったことは想像に難くありません。

インドネシア語を学ぶことによって、既に知っているオランダ語、ポルトガル語、アラビア語の単語の記憶が強化されたり、関連する国同士の歴史に思いを馳せたりすることができるのは、多言語学習の醍醐味だと思います。

2. メリット② 映画の楽しみ方にも幅が出る

僕は多言語学習の実践者であるがゆえに、単なる娯楽として外国映画を観るのではなく、全神経を研ぎ澄まして、個々の台詞の音に耳を傾けます。

少し前にフランス人女優エヴァ・グリーン主演の「約束の宇宙(そら)」という映画を観ました。主要言語であるフランス語に加えて、ドイツ語、ロシア語、英語が飛び交う作品でしたが、100%ではないにせよ、これらの言語の台詞を聞き取り、日本語の字幕と比較しながらそのニュアンスの違いを楽しむことができました。多言語学習者でなければ、このような悦びを感じることはないでしょう。

また、僕が所有しているアルフレッド・ヒッチコック作品のDVDやBlu-Rayには、相当な数の言語の音声と字幕が収録されています。ですから、一つの作品を英語音声で鑑賞した後に、ロシア語音声・フランス語字幕、イタリア語音声・スペイン語字幕で鑑賞するといった楽しみ方をすることもできます。

3. メリット③ 音楽の才能が開花するかも?

日頃から世界中の言語に耳を澄ましていると、聴覚が敏感になります。当然と言えば当然かもしれませんが、聴覚というのは鍛えれば鍛えるほど、その鋭さを増すものなのだということを改めて実感しています。

それによって言語学習が楽しくなるだけでなく、音楽の面でも良い意味での波及効果が期待できます。つまり、ピアノ、ギター、ベース、ドラム、サックスといった楽器がそれぞれどのような音を出して全体としての曲を構成しているか、はっきりと分かるようになりますし、ヴォーカリストの息遣いも手に取るように身近に感じることができるようになります。

4. 【おまけ】マルチリンガルの有名人を紹介

最後はおまけとして、マルチリンガルの有名人を紹介させていただきます。

種田輝豊

昭和44年という、僕が生まれて間もなかった頃に、「20か国語ペラペラ」という本を刊行し、多言語学習というテーマを世に知らしめた先駆者的存在が、種田輝豊さん。

「ブロークンは敵」、「会話の第一歩はひとり言」、「四回の”うるし塗り”作業で完全征服」、「会話学校にご注意」、「海外旅行はムダ」、「外人との交際は遅ければ遅いほどよい」といった彼の体験的速習術を構成する項目は、多言語学習の中村屋におけるメソッドの構築に多大な影響を与えました。

ロンブ・カトー

ハンガリー南部ペーチ市生まれの女性で、5か国語の同時通訳者、10か国語の通訳者、16か国語の翻訳者として活躍したのが、ロンブ・カトーさん。

大学時代は物理・化学を専攻しており語学はもともと苦手であった、英語教師として就職した直後から英語の猛勉強を始めた、といった彼女のユニークなエピソードが満載の著書「わたしの外国語学習法」は一読する価値があると思います。

ハインリヒ・シュリーマン

ドイツの考古学者・実業家で18か国語を話すことができたそうです。彼が自身の言語学習法について語った自叙伝「ことばへの情熱(Die Leidenschaft zur Sprache)」を大学のドイツ語の講読の授業で読んだことがきっかけとなって、僕の多言語人生が始まりました。

5. マルチリンガルになるとメリットがいっぱい

マルチリンガルになることのメリットと、マルチリンガルの有名人についてお伝えしました。

最初に「母国語の垣根を超えてしまえば」という表現を使いましたが、まさにこの点にこそ、マルチリンガルになるためのヒントが凝縮されており、「多言語学習の中村屋」が提供するサービスの真骨頂でもあります。

才能は関係ありません。知っているか、知らないかだけの違いでしかありません。

マルチリンガルになるための最初の一歩を踏み出してみたいという方は、お気軽にお問合せください。

ちなみに、マルチリンガルを目指す上で推奨している最初の習得言語は「イギリス英語」や「ロシア語」です。マルチリンガルとは?3ヶ国語習得するのにおすすめの言語も教えますでその理由を詳しく書いているので、ぜひ見てみてください。

           

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